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瀬戸山産婦人科

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卵巣腫瘍

卵巣腫瘍とは

  • 子宮の両側にある、親指大の臓器が卵巣です。
    通常3〜4cm位の大きさです。
    卵巣腫瘍は卵巣が病的にはれる病気で、良性と悪性(がんなど)、中間群(良性と悪性の中間)があります。
    卵巣は骨盤の奥にあり、腫れても気づきにくい場所にあります。
    そのため卵巣腫瘍は見つけにくく、卵巣がんはsilent killer と呼ばれ,発見時は進行していることが少なくありません。
    子宮がん検診のおりに、内診、超音波などでチェックすることができますので、相談してください。

症状

  • 卵巣腫瘍は小さいうちは無症状のことが多く、大きくなると下腹部痛などの症状が出現したり、腹水を伴うことがあります。
    卵巣腫瘍があっても月経は順調なことも多く、自覚症状は乏しいです。
    通常の卵巣はねじれることはありませんが、卵巣が腫大すると、捻れやすくなり、腹部でねじれてしまうと卵巣腫瘍茎捻転といって突然の激しい下腹部痛が出現することがあります。
    時に腫瘍が破裂することもあり、突然の腹痛で救急外来受診になることもあります。

    ☆卵巣に異常は無いのか?こんな症状は注意!

    • 下腹部にしこりのようなふくらみがある(通常は筋腫のことが多い)
    • 腰痛や下腹部痛がある
    • 太ったわけではないが下腹部のふくらみが目立つ
    • 月経痛が強くなり、経血の量が増えた
    • 頻尿や便秘がある(女性は経年的に頻尿になりやすいですが、極度の頻尿の時は疑いましょう)
    • 閉経後なのに性器出血がある(警告出血)

診断

  • 超音波検査で腫瘍の存在は診断できます。
    腫瘍の有無を診断し、ある程度良性か悪性かを推定します。
    卵巣腫瘍は大きく分類すると卵巣嚢腫・嚢胞性腫瘍・充実性腫瘍に分類されます。
    嚢胞性の場合の多くは良性ですが、充実性の場合は悪性、もしくは境界悪性の腫瘍を疑います。
    さらに卵巣腫瘍の検索には、腫瘍マーカー測定やMRI検査を行います。
    確定診断は手術によります。手術で腫瘍を摘出し、病理検査により腫瘍細胞を調べて診断が確定されます。

治療

  • 子宮内膜症性嚢腫などは薬物療法の適応もあります。
    小さくて、良性と思われるものは経過観察します。
    大きいもの、悪性を否定できないものは手術を考慮します

    ■基本は手術

    腫瘍の大きさがある一定以上になると、手術をするのが基本です。
    条件が許せば、開腹ではなく、腹腔鏡下(ふくくうきょうか)腫瘍摘出術が可能です。
    基本的には正常卵巣は残しますが、悪性との兼ね合いで切除範囲が広がります。
    お子様を希望される方は、なるべく妊娠できる能力を残せるようにします。

    ■悪性腫瘍(がん)が疑われたら

    卵巣悪性腫瘍の治療は、手術で悪性細胞と正常な体を分離することです。
    基本的には手術療法と化学療法(抗がん剤を用いる)の組み合わせになります。
    初診時の進行期(腫瘍の広がり)によって術式、治療が大きく異なります。
    手術後は化学療法を施行し、残存の可能性のある腫瘍細胞の根絶を目指します。
    残存する腫瘍の大きさが小さいほど予後がよくなります。

    卵巣の病気は自覚症状に乏しく、進行してから発見される症例が多々あります。
    早期発見のために定期検診は有効です。
    30歳を超えたら年に1回で良いので婦人科で検診を受けることをおすすめします。
    子宮がん検診の際に卵巣の超音波診断を受けると、卵巣の腫れの有無や病気の早期発見に繋がります。
    現実は、診察に抵抗があり、なかなか受診出来無い女性が大多数です。
    当院では患者様が不安を感じずに診療や検査を受けられるよう万全に配慮しております。
    子宮ガン検査時は全例超音波検査を無料施行しております。
    身体の異常や変化を感じたら、まずは受診してください。

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